一般診察

当院の診療は一般診察も含め完全予約制です(当日予約可)

あらかじめご予約の上、予約時間の前後10分の間にお越し下さい。診療に要する時間が予測できないため、診療状況によっては予約時間にお越しいただいても診察室に空きがなくお待たせする場合があります。できるだけ速やかに診察室にお入りいただけるよう診療の順序などを調整しております。診察室に空きがない場合はお車でお待ちいただくなど、ご協力よろしくお願いします。

なお、けいれんが止まらない、呼吸がおかしいなど急を要する症状と考えられる際には電話でお問い合わせください。症状を確認の上、緊急度に応じて診察時間を調整させていただきます。

一般診察では主に風邪や発疹など体の急な変化に対しての診療を行います。看護師が予診した上で、医師が必要と認めた場合は採血や鼻汁検査などの迅速検査を行ってから医師が診察します。長引く頭痛や腹痛などの慢性の症状の診療や精神発達相談などでは医師や看護師による診察時間を長くとる必要があるため、日を改めて相談外来に受診していただくことがあります。診療の質の確保と待ち時間対策のため、ご協力をよろしくお願いします。

迅速検査について

発熱初期は病原体の増殖量が少なく迅速検査で陽性となりにくいです。当院では熱型や流行を参考に発熱翌日~4日後を目処に原因と疑われる病原体についての迅速検査を行わせていただきます。

インフルエンザでは発熱48時間以降に抗ウイルス剤を開始しても解熱期間の短縮効果はみられないため、ウイルス量との兼ね合いで発熱翌日に検査することをお勧めします。また、アデノウイルスやRSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどは診断されても治療に変化はなく、症状が遷延し、抗生剤の追加投与を考える発熱3~4日頃に治療方針の選択のために迅速検査をお勧めします。

お子さまが病院で泣くことを一つでも減らしたいと思っています。病初期にスクリーニング目的に複数の迅速検査を併用するなどのご希望につきましてはお受けできません。ご協力よろしくお願いします。

抗生剤の使用について

抗生剤の多用に伴う耐性菌が問題となっています。小児の風邪のほとんどがウイルス感染によるものですので抗生剤は不要です。咽頭所見や聴診所見など診察を総合して抗生剤の必要性を判断します。安易な抗生剤服用は将来お子さまを苦しめることになりますので、お知りおきください。なお、抗生剤を使わない分、細菌感染の徴候の確認のため短い間隔で受診していただくことがあります。その際には是非ご協力ください。

流行性疾患について

アデノウイルス感染症

夏にはやる目やにや結膜炎を伴うものをプール熱と呼びます。風邪症状と伴に発熱が5日間継続します。扁桃に特長的な白苔という所見を出すことも多く、のどの診察である程度診断できます。熱は長いものの抗ウイルス剤はなく治療は普通感冒(かぜ)と変わなく、早期診断が早期治療につながりません。当院では、熱の経過が長くなった際に改善の見通しを持っていただけるよう、発熱3~4日目にアデノウイルス迅速検査をお勧めしています。

溶連菌感染症

喉の痛みの強い細菌感染症です。熱は数日で下がることも多いですが、熱が下がっても強い喉の痛みが残ります。抗菌剤を使用して菌を除菌しない場合、喉での炎症が長く続き、二次的に腎臓に影響を及ぼし全身のむくみや血尿をおこすことがあります。軽い風邪かなと思っても喉の痛みが長引くときは一度受診して喉の様子を診させてください。

RSウイルス感染症

冬の代表的な咳き込みの強い風邪の原因ウイルスです。乳児では急性細気管支炎と呼ばれる喘息に類似した気管支を狭くする病態を起こし、呼吸困難をきたすことがあります。他のウイルスと同様、根本的な治療はなく、自然治癒を待つ病気です。加湿や水分摂取、去痰剤で咳を軽くしながら経過をみていくことになりますが、陥没呼吸と言われる胸を異常に動かす呼吸になっているときは酸素が体に充分届かなくなっている可能性がありますので、呼吸状態が悪化した際には時間外救急の受診が必要です。当院ではRSウイルス感染症の可能性のある患者様及び診断された患者様にはこまめに受診していただき、呼吸音の変化などから夜間の急な増悪が予期される際には早めに津山中央病院へ受診できるよう連携させていただきます。重症化のリスクがあるウイルスではありますが、多くの方が外来診療で治る病気ですので、恐れすぎずに症状の推移をみまもってあげてください。

RSウイルスは乳児の初感染では急性細気管支炎という呼吸困難を伴う症状をおこしますが、1歳を過ぎると多くの方が軽い風邪症状で終わります。このため、ウイルスを特定する迅速検査は、重症化が危惧される0歳児については健康保険を使って検査できるようになっています。1歳を過ぎると入院を要する児など限られた方のみが健康保険を使っての検査となり、それ以外の軽症例ではご希望により検査を行った際には保険診療とできないため、その日の診療すべてが自費精算となってしまいますのでご注意ください。

なお、当院にはX線撮影装置がありませんのでほとんどの方はX線撮影なしで治療させていただいています。もちろん、酸素が低下している方や、聴診上呼吸音の左右差がある方などでX線撮影の結果が治療の選択に有用と考えられる場合には連携医療機関へ紹介させていただいております。

感染性腸炎(嘔吐下痢症)

根本的な治療はなく、自然治癒を待つ病気です。嘔吐が頻回に繰り返すときは吐き気止めの座薬を使用し水分摂取の補助とします。また、嘔吐が落ち着き、下痢がある場合は整腸剤で回復を促します。1時間に複数回の嘔吐あり水分が取れないときは吐き気止めを使用し脱水予防することが必要です。速やかに当院を受診してください。

原因として、ノロウイルスが最も多く、ロタウイルスやアデノウイルスも原因となります。便の迅速検査で原因ウイルスが分かる場合もありますが、検査の保険適応は年齢により制約があります。どのウイルスでも治療法に変化がなく、嘔吐物や下痢便にウイルスが排泄され感染が広がることは同じです。ノロウイルスとロタウイルスはアルコールでウイルスは失活しませんので、感染予防は十分量の流水での洗浄が必要です。当院では迅速検査は積極的にはお勧めしていませんのでご了承ください。

新型コロナウイルス

コロナウイルスは、ヒトに日常的に感染する風邪の原因ウイルスの一つであり、初期症状は発熱や咳、筋肉痛、倦怠感などです。今回、中国武漢市から広がった新しい型のコロナウイルスSARS-CoV-2は、今までのコロナウイルスと型と異なることから、まだこの型に対する免疫を持っている人がいないために感染が重症化する方が多く問題になっています。小児では軽い風邪症状ですが、高齢者では呼吸状態が急激に悪化する例が散発しています。引き続き疑わしいと思ったときは速やかに診断を受け、感染拡大を防いでいきましょう。

インフルエンザ

咳、鼻水といった風邪症状と共に微熱~高熱が3日から5日間続きます。嘔吐や腹痛など胃腸炎症状が中心となる方が1割程度あります。抗インフルエンザ薬を内服または吸入すると、ウイルスの増殖が抑えられますので、発熱期間が1日程度短くなり、中耳炎などの二次感染を減らし楽に乗り越えることができます。しかし、軽症でも熱がでない方もあり、もともと他のウイルス感染同様に自然治癒する病気です。抗インフルエンザ薬は必須の薬ではありません。

発熱12時間から36時間頃に迅速検査の陽性率が高く、抗ウイルス剤の効果は発症後48時間以内の開始が望ましいです。診断には迅速検査が参考になります。インフルエンザを心配される発熱の際には発熱時は水分をしっかり取りながら休み、発熱翌日に当院を受診してください。

なお、偽陰性といって、インフルエンザで発熱12時間から36時間頃であっても迅速検査は数%陰性となる可能性があります。周囲の流行と発熱や咳の経過やのどの診察所見などが揃う場合、苦痛を伴う迅速検査は行わず臨床診断でインフルエンザと診断し、抗ウイルス剤を処方することも可能です。検査が苦手なお子さんは迅速検査によらない診断で治療することもご検討下さい。

インフルエンザではまれにウイルスや免疫の暴走により脳炎脳症を起こすことがあります。病態の解明は不十分で、事前に予防・予測できる病気ではありません。インフルエンザにおいて、①けいれんのうち、意識障害が1時間以上遷延する、持続時間が15分以上、繰り返しおこす、左右対称でないのいずれかの場合、②意識障害を伴うとき、③異常言動・行動が概ね1時間以上続くものは脳炎脳症を疑って精密検査をするよう勧められています。インフルエンザにおいて5分以内のけいれんや抑制することで落ち着く異常行動などはよく経験することですが、それを超えて上記の状態となる時には速やかに受診してください。

ヒトメタニューモウイルス感染症

春先に流行する咳き込みの強い風邪の原因ウイルスです。乳児に急性細気管支炎をおこすRSウイルスと比べ症状が軽いものの、熱と咳が5日前後続きます。抗ウイルス剤はありませんので、治療は一般の風邪と同様に症状に合わせて去痰剤や気管支拡張剤などの対症療法をおこないます。

迅速検査はインフルエンザと同様鼻水で検査をし、健康保険では6歳未満の児に認められています。当院では熱が出たり引いたり長くなり、咳が徐々に強くなってきている方に回復時期の目処をお示しするために発症3日目前後で検査するようにお勧めしています。

手足口病

夏風邪の中で口腔粘膜と、手掌、足底に小さい発疹をつくる疾患です。根本的な治療はなく、自然治癒を待つ病気です。時として、無菌性髄膜炎を併発し頭痛や嘔吐を伴いますが、無菌性髄膜炎の場合も根本的な治療はなく、脱水の補正のみで改善します。嘔吐が頻回に繰り返すときは吐き気止めの座薬を使用し水分摂取の補助とします。1時間に複数回の嘔吐あり水分が取れないときは吐き気止めを使用し脱水予防することが必要です。速やかに当院を受診してください。

原因として、ヘルパンギーナと同じエンテロウイルス族が原因となります。長期間、便にウイルスが排泄され感染が広がるため、短期間の出席停止では感染拡大が防げないことから通常は出席停止の扱いはされません。1日から2日で症状軽減するため、症状改善すれば登校可能です。

ヘルパンギーナ

夏風邪の中で咽頭痛が強い疾患群をさす病名です。根本的な治療はなく、自然治癒を待つ病気です。時として、無菌性髄膜炎を併発し頭痛や嘔吐を伴いますが、無菌性髄膜炎の場合も根本的な治療はなく、脱水の補正のみで改善します。嘔吐が頻回に繰り返すときは吐き気止めの座薬を使用し水分摂取の補助とします。1時間に複数回の嘔吐あり水分が取れないときは吐き気止めを使用し脱水予防することが必要です。速やかに当院を受診してください。

原因として、エンテロウイルス族が原因となります。長期間、便にウイルスが排泄され感染が広がるため、短期間の出席停止では感染拡大が防げないことから通常は出席停止の扱いはされません。1日から2日で症状軽減するため、症状改善すれば登校可能です。

水痘(みずぼうそう)

発熱を伴って、全身に水疱を作る疾患です。水疱は中心臍窩というくぼみを持つのが特徴的で、時期をずらして次々発疹が出る特徴があります。48時間以内に抗ウイルス剤を開始すると症状が軽くすみます。初期にはこれらの特徴がはっきりしないこともありますので、発疹が出た翌日に受診していただけると診断がつきやすいです。予防接種が定期化されて減ってきています。予防接種がまだの方は任意接種となりますが、是非流行が広がる前にお受けください(流行中の園に在籍の場合は予防接種はできません。)。

他科と関連する疾患・症状の初期対応

当院ではかかりつけ医として幅広い疾患の初期対応を行っています

中耳炎について

当院では熱や鼻水が長引いた時や耳痛があるときには耳鏡による鼓膜の観察を行い、急性中耳炎と診断される際には抗生物質による内科的治療を行います。治療への反応が悪く、発熱や耳痛が遷延する場合には鼓膜切開が必要な場合がありますので耳鼻科へ受診するよう紹介させていただきます。

水いぼについて

積極的には摘除していませんが、ご希望される場合は摘除しています。また、スキンケアや漢方などにより増えにくくする方法の提案を行っています。摘除する場合には、痛み止めの貼付薬を処方し、事前に貼付していただくことで痛みを抑えて処置をすることができます。水いぼを取ることをお考えの際には事前にご相談ください。

水虫について

外注のため数日時間を頂きますが、皮膚の真菌検査を行い水虫の診断・治療をしています。指間の水虫の他、おむつかぶれなどでも真菌が関与することがあります。症状経過をみながら治療は調整していきますので、皮膚疾患についても継続して当院を受診していただけます。なお、魚の目やイボの冷凍凝固療法やあざのレーザー治療は行っていませんので、これらを必要とする場合は皮膚科や形成外科の受診先を紹介しています。

傷について

擦り傷については自己の浸出液による回復を促すよう湿潤療法を積極的におこなっています。傷口は水洗いして汚れを落とし、非固着性の被覆材(メロリン)とワセリンで1週間ほど保護します。1週間ほど待つと薄い皮膚で覆われてきますので、その後は半年程度サージカルテープで皮膚がたるまないよう保護することで目立たないように傷跡が治せます。湿潤療法の治療材料は健康保険がつかえませんが、院内処置で使用した材料費は頂いていませんので、こまめに交換にお越しください。なお、自宅で交換を希望される場合、ドラッグストアでお求めいただくか、当院の在庫を実費でお分けすることも可能です。

切り傷については動きの少ない場所では糸で縫う代わりに傷口用のテープで傷口の固定を行います。動きが大きい場所などで縫合が必要と考えられる場合や、骨折の診断のためエックス線撮影が必要と考えられる場合は整形外科を受診するよう紹介させていただきます。紹介状がないと大病院では選定療養費が自費でかかるため、明らかに当院で処置できない外傷でも、一旦当院で診察した上で紹介させていただくこともありますので、時間外に怪我でお困りの際にもご相談ください。

かたやま小児科クリニック
岡山県津山市山北763-19

【診療時間】

月~水、金曜日
8:30~12:30
14:30~17:30

木、土曜日
8:30~12:30

【休診】

日曜日・祝祭日

【電話番号】

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